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ニ短調によります陰のある序奏が静かに始まり、ほぼ満席となりました「みなとみらいホール」に足を運んだ全ての聴衆が息を飲んで見守っている緊張感のある時空。それを突き破るようにニ長調の天真爛漫な主題が歌い始めました。
神奈川フィルハーモニー定期演奏会、金聖響・常任指揮者就任披露公演の1曲目はハイドン作曲、交響曲第101番ニ長調「時計」。
クラシックの演奏会、ホールに着くとわたくしは椅子の配置、数をチェックするのが自然な行動となって久しく、これも舞台を見上げるような席であることは稀で、たいていは舞台を見下ろす階上の席に着きますからこのようなことが習わしとなってしまったのでしょう。
この日、チェロとコントラバスの低弦が下手側、第1ヴァイオリンの後ろに位置する古典配置。第1(以下1st Vl)、第2ヴァイオリン(以下2nd Vl)が相対する対抗配置であることは直ぐに理解できました。
ところが椅子の数がどうも変なのです。10脚ある1st Vlに対して、2nd Vlとヴィオラで19脚あるのです。2nd Vlも1stと同じく10人でヴィオラが9人なのでしょうか?
そしてもうひとつ。マイクで音を拾い拡声(PA)しないクラシック・コンサートでPA用スピーカーが両袖に置かれています。これは就任披露公演であることで、挨拶かなにかセレモニー的なことがあるのではと容易に想像でき、また実際そのようになったわけです。
開演の銅鑼の音が鳴りわたる前に燕尾服姿の青年がひとりマイクを持って現れました。おいおい、いきなりご本人、金聖響氏がご登場ですか。誰か、神奈川フィルのお偉いさんとかに紹介され、そして華々しく登場するのではないのですね。
自己紹介も簡素に、「しゃべり」始めた金氏、燕尾服を着ていなければ此処其処にいる気のいい大阪の兄ちゃんです。まずはピリオド・アプローチについて解説を始めました。いつもと違うテインパニーについても。そしてわたくしも不思議に思っていた弦の配置と数についても「しゃべって」くださいました。
対抗配置にした場合、左肩に楽器をのせるヴァイオリンでは舞台下手側の1st Vlは客席に楽器が向くようになりますが、2ndは楽器の背が客席に向いてしまいます。よって音がこもりがちになること。それを嫌ってベートーヴェンの時代から2nd Vlの人数を増やすことをしていたようです。また金氏はこれによって和音の内声も充実させられると舞台を右に左に、奥に前に、身振り手振りおおきく「しゃべって」くださったのでした。
第1曲目のハイドン、弦の編成は10, 10, 7, 6, 5。2nd Vl最後尾の2を空席にしたまま始まりました。
3:21 PM permalink | classical music | comments (0) | trackbacks (0)
まだ30歳代、若手の指揮者、金聖響氏のCDを3組聴いてみました。
・ベートーヴェン 交響曲 2番、7番/オーケストラ・アンサンブル金沢(以下O.E.K)
まず第7交響曲を聴いて意外に思ったことは、せかせかと急がず、堂々としたテンポの設定であったことでした。ピリオド・アプローチ(脚注参照)への先入観でしょうか、もっとアップテンポな演奏をイメージしていたのですけれども、この曲での金氏のアプローチは往年の巨匠のような貫禄さえ感じられます。
ノン・ヴィブラートの弦が長い音符をあっさりと、減衰を早めに弾いた直後の隙間に木管などによって奏でられる新たなフレーズが見えてくる、その繰り返しによってより重層的なこの楽曲の構造が、互い違いに積まれた煉瓦壁の仕様が、まさに浮かび上がってくるように聴こえます。これは交響曲の運びとして私的には大歓迎な方向です。
そして2楽章アレグレットにて非常に短いスパンで細かなディナーミクを指示しているのには、おおうと、唸りました。金氏の指揮はこのように緩徐楽章がすばらしいのも特筆されてしかるべしと思われます。
別の盤での第5交響曲、2楽章で細やかなテンポ変化を設け激しい楽章に挟まれた、この花弁が何層にも重なる牡丹のような2楽章を麗しく歌い上げておりました。
演奏はすべてオーケストラ・アンサンブル金沢ですが、其処の音楽監督である指揮者・井上道義氏の棒によるライブをテレビで拝見しておりましたので、たいへんよい楽団であることは承知しておりましたが、金氏のこれらCDでも期待を裏切らない好演。まぁ、セッション・レコーディングでは編集作業で傷を差し替えることが可能であることを引いても、このようなオケが石川県にあって、素敵なフランチャイズ・ホールであります(訪問したことはございませんが)石川県立音楽堂でたいへん精力的な活動をおこなっているとは、金沢のファンが羨ましいです。テレビで見たとき外国人演奏家も多かったのが印象的。
ところで金氏のCDを一気に3組も聴いたのは、明日4月25日土曜日、彼が神奈川フィルハーモニーの指揮台に立つから。音楽監督を辞任されたシュナイト氏の後を受けて、常任指揮者としての就任披露公演があるからなのです。
披露楽曲はハイドンの交響曲第101番「時計」と、ベートーヴェン第3交響曲「英雄」です。渋い! これら古典派の2曲をどう聴かせてくれるのでしょうか?
ところで、金氏が常任ということは神奈川フィルがピリオド・アプローチを為すということなのですね!
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(脚注)このブログでは「ピリオド・アプローチ」を解説しておいたほうがよいでしょう。クラシック音楽で使用される楽器は時代によって変化したり、がらっと変わってしまったりを繰り返してまいりました。現在わたしたちがよく耳にするオーケストラの楽器はおよそ19世紀に固まってまいりました。そこでこれらの楽器のことをモダン楽器と呼んでおります。
ところで1960年代ごろより、それ以前の楽器を用いて、例えばバッハが作曲した当時の楽器と奏法で(バッハなどを)演奏することが盛んになってまいりました。これらの楽器のことを古楽器またはピリオド楽器などと呼びます。奏法としてはヴィブラートをかけずに演奏したりすることが最も目立ったものかもしれません。
そしてモダン楽器を使っているオーケストラが、ピリオド楽器風の奏法を取り入れて演奏することも始まりました。これをピリオド・アプローチと呼んでいるのです。
11:59 PM permalink | classical music | comments (4) | trackbacks (0)
先だってのアースダイビング、春だから荒ぶる川の桜と水門...で訪れました赤羽の台地と、それらを切り裂く北耕地川(稲付川)。谷をゆるゆる上っていったものの実際の川のルートとは若干逸れていたようで、なんとiGaさんはその後、谷頭付近の川跡の確認へ再ダイブなさったのだそうです。
ちょっとズルして、iGaさんが作成された地図に上書きをしてみました。
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9:04 PM permalink | earth diving | comments (4) | trackbacks (0)
荒川が人工の川であることを知ったのは、それほど昔のことではありません。
明治四十三年の関東大水害を経て現隅田川の氾濫を防ぐため、大正二年から昭和五年にかけて掘削されたのだそうです。(参考)
その分岐点が此処岩淵で、荒川放水路と隅田川を仕切るための水門が設けられております。
関東大水害のこと、掘削のこと、そして現在の荒川の様子、そんなことが水門近くの「荒川知水資料館」にて拝見することができました。
岩淵町の住宅地を抜け土手を上りますと、まずは新河岸川の流れが見えてまいります。岩淵橋を渡りさらに内側の土手へと進み、ようやっと広い川幅の荒川が見えてまいります。この日は新河岸川も荒川もゆったりと流れておりました。
上流にあたる北西の空にぽつりと飛行船が浮かんでおります。ときおり雲に隠れる陽の光、荒川の流れ、土手の若草とアスファルトの鼠、身体を東のほうへパンニングしていった先にそびえ立つ人工物。手前に赤水門こと岩淵(旧)水門、そして奥に青水門こと新水門。
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12:22 AM permalink | earth diving | comments (4) | trackbacks (0)
台地の上にはお社がございました。
その台地にはトンネルが掘られ新幹線が行き来しておりました。
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1:04 AM permalink | earth diving | comments (0) | trackbacks (0)


