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October 18, 2008

  出航の銅鑼の音はドイツの響き(1)

国内のオーケストラを聴くなど、何十年ぶりのことでしょうか。最近出掛けたクラシックのコンサートは、小さなホールで行なわれる室内楽やソリストのものばかりになっておりました。
これでも学生の頃は、在京オーケストラの定期会員となり、毎月の定期演奏会へ、上野の山へ、そう東京文化会館の5階席へと足しげく通ったものでした。生のオケの音を徹底的に聴いて、自分のものにするために。
最後に国内オケの音を聴いたのは、記憶が正しければ、86年か87年頃、二期会オペラの席で、若杉弘氏が都響あたりを振ったベルクのオペラ「ヴォツェック」でしょう。来日オケではヨーロッパ室内管弦楽団(クリヴィヌ指揮)を出来たてのオペラシティでのことですから、これは96か97年頃のことと思います。(あ、レニングラード・バレエの伴奏は供に来日した劇場オケだったから、それが最新でした。2002年のこと。)

このような出不精なわたくしですが、10月17日の金曜日は、神奈川フィルハーモニーを聴きに、みなとみらいホールまで出かけたのでした。
在京オケの定期会員だったころ、往時の神奈川フィルハーモニーは外山雄三氏が常任指揮者だったはずですが、一地方オケとしか感じておりませんでした。その一地方が、いまやわたくしの地元となっているのです。
そしてこの晩に、わたくしをみなとみらいへ向かわせたのは、昨年、同オケの音楽監督に就任しましたドイツ人、ハンス=マルティン・シュナイト氏とのコラボがたいへん素晴らしいとの風の噂によるものでした。
シュナイトさんは、ドイツ国内、殊にミュンヘンを中心とした南部ドイツにおいて、数多の業績を残されているとのことで、故国の音楽演奏にはたいへんな自信があるのでしょう。この晩のプログラムは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調(作品61)と、ブラームスの交響曲4番ホ短調(作品98)という重量級の2作品。こんなプログラム、自信がなきゃぁ組めません。

さて、会場のみなとみらいホールも初めて訪れます。98年に出来たホールですから、そろそろ響きも馴染んでいるでしょう。開演を知らせるブザーやベルが、此処では船がでるときの銅鑼の音に代えられており、なかなか洒落たホールです。
神奈川フィルのメンバーたちが登場してきました。チューニングを終え、協奏曲のソリスト、竹澤恭子さんが入り、最後にシュナイトさんがよちよちとした歩みで指揮台に向かいます。客席にもにっこりと微笑む姿は、こんなことを云ってはたいへん失礼なのですが、とても可愛らしいお爺いちゃまといった風でございます。

ベートーヴェンの協奏曲は、冒頭、ティンパニーが柔らかく5連打して最初の主題が始まります。

posted by mniijima : Oct 18, 2008

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