« 2008年09月 | main | 2009年01月 »
音楽、ダンス、芝居、これらを劇場などで拝見したときに配られるアンケートの類には、なるべく記入するようにしております。わたくしのような者の一言でも、今後、演者や主催者の方々の参考になるようなことがあれば幸いと思ってのことです。
ということで、17日のみなとみらいホールでも神奈川フィルのアンケートに答え、投函してから帰路についたのでした。
22日、仕事から帰宅してみますと、その神奈川フィルから宅急便が届いておりました。今後の公演案内は是非送ってほしいと記したからだと思い、やることが迅速だが、宅急便とはいささか大袈裟ではないかいと手にしたのですが、掴んだ感じから普通のパンフレットなどの類でないことが解り、急いで開封してみました。
するとなんということでしょうか。
シュナイトさんと当日のソリスト、竹澤恭子さんの実筆サインのある色紙が入っていたのです。たまげましたよ。アンケートに答えた中から抽選があったのだそうです。
心に残る演奏会でしたから、この色紙はよい思い出になりそうです。シュナイトさん、竹澤さん、そして神奈川フィルハーモニーのみなさん、ありがとうございました。大切にさせていただきます。

1:54 AM permalink | classical music | comments (0) | trackbacks (0)
最近のこと。娘と「崖の上のポニョ」を観にゆきました。夏休みに家内の実家から従兄弟たちと観にいっていた娘は二度目の鑑賞。わたくしは初回。キャラクターも主題歌も大好きな彼女からの、もう一度観たいとのリクエストだったのでした。
宮崎氏の映画は劇場で、DVDで、かなりの作品を拝見しておりますが、今回ほど、おや?と思いながら観たことはございませんでした。
(以下、ストーリー、描写にも言及しています)
continue reading "ブリュンヒルデは天駆ける馬の夢を見るか?"
12:56 AM permalink | movie | comments (4) | trackbacks (0)
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。ティンパニーによるトントントントントーンという5つの音で始まり、木管楽器が歌い始めます。そして弦が受けるところの出だし、ずっこけな響き。強奏になり気を取り直し、オケによる主題提示部をじっくりと聴き進めました。その間、ソリストの竹澤恭子さんは背をピンと伸ばし集中力を高めようとしているのがよくわかりました。そしてソロ・ヴァイオリンの登場。自身の内に向かうように弾き始め、そして次の瞬間、指揮のシュナイトさんに、どう?と寄り添うように身を傾けたのが印象的でした。細かいピッチのずれがいくつかはございましたけれど、シュナイトさんが引っ張る、堂々としたテンポのオケにのってゆく竹澤さん。「ヴァイオリン協奏曲の王者」と呼ばれながらも、同じベートーヴェンの第4交響曲のような豊かな情感や歌謡性溢れるメロディもたっぷりつまったこの曲の長大な第1楽章、カデンツァの出来も素晴らしく堂々と弾ききってくださり、大満足な楽章となりました。
穏やかな弦楽の主題で始まる2楽章。弦5部は12, 10, 8, 6, 4でしたがその編成のバランスを超えて、低域に重心が感じられるのがこのオケの、またはシュナイト・バランスの特徴なのか、3階席に到達する響きの所以なのか今夜だけの体験では判断できませんが、ずっしりと響きます。
中間部変奏中の独奏ヴァイオリンがとても高い音に2度ほど行き着くところ、竹澤さんの楽器は、なんと柔らかく、美しい音を奏でたでしょうか、ああ、と、溜息を漏らしてしまいそうでした。竹澤さんは素晴らしい楽器(公演プログラムによりますと1710年製ストラディヴァリウス)をお使いのようですが、こういったことは楽器固有のものである以上に、さすが充実、安定した実力をお持ちのソリストならではの音なのだと思います。
3楽章。ぱ、ぱっーぱ、ぱら。ぱ、ぱっーぱ、ぱら。というリズムのロンド主題。太字で示しました2音目をテヌートぎみに弾き始めた竹澤さん。それはオケにも受け継がれます。これは跳ねる感じを軽減し、たいへん重厚な響きをこのロンドに与えていると感じました。それはいかにもドイツ的な奏法ではないかと思いましたが、単に斯様な評論家思想的な効果に留まらず、その後の独奏ヴァイオリンによる変奏の細やかさ繊細さがより目だってくる対比的な効用も充分にあったように思えました。
この長大な協奏曲を、充実した響きとともに聴かせてくださった竹澤さん、シュナイトさん、そして神奈川フィル。なかなかなのでした。
さて、前半の充実ぶりから、当然後半のブラームスにも期待がかかります。当夜は19世紀ロマン派のまん真ん中に立ち、ワーグナーとはまったく別な形で、17、8世紀のバロック、古典音楽以来の伝統を総決算し、そして20世紀へとつないでいったブラームス、彼が遺した最後の交響曲、第4番ホ短調。外見上の華やかさが希薄で、渋い変奏を多用した楽曲であることから、彼の交響曲中、最も地味な存在かもしれませんが、わたくしは(なかなか手をだせませんでした第1交響曲とは違い)学生のころから親しんだ楽曲であります。
冒頭、またへなちょこな響きを聴かされてしまいました。2曲とも冒頭が崩れてしまうとは、あーあ、ですが、なんとか自身の機嫌を戻して演奏に再集中します。ゆったりとしたテンポで進んでゆきます。重心の低いバランスはここでも聴かれます。木管のアンサンブルが思っていた以上に素晴らしいのは発見です。ところが時折金色の楽器が微妙にピッチを外すのが痛い。
次の2楽章は当夜の白眉でした。冒頭の金色の楽器の提示をドキドキしながら聴き過ごし、弦がピッチカートを刻むところ、ここでの響きは、う~んとうなってしまうほどの徹底されたバランス。そのうえを動いてゆく木管たち。ヴァイオリンの美しい主題。アンサンブルの音色こそ欧州の名だたるオケに及びませんが、国内でこれだけの美しい音を聴くことができるとは鳥肌がたちましたよ。これで金色のまあるい楽器がもっと正確であったならばなぁ、と。
楽章の終結時、棒を止めたまま動かぬシュナイトさん。楽員も動きません。わたくしたち客も動けません。その緊張を持続したまま華やかな3楽章に突入しました。見事です。めまぐるしく繰り広げられる賑わいのなかでも、堂々とした芯があって、この楽章に相応しい響き。
4楽章。決して極彩の色をつけるではなく、あくまで構成を練り上げるために行なわれていると受け取れるシュナイトさんの仕掛けるディナーミクがびしばしと決まり、オケもしっかり応え、美しい造形の楽章となったようです。また、テンポが落ちた後のフルートのソロをなんとも美しく演じてくださったことも特筆に価するでしょう。
いくつかの瑕が垣間見れたものの、全体として大変満足のできる演奏会でした。
昨今、クラシック・コンサート会場での客の質の低下、マナーの欠如が叫ばれておりましたが、この晩、横浜に集ったお客さんたちはほぼ理想的。欲を云えば、もう少しブラボーの声、拍手は、しっかりホールの残響を聴き終えてからにしてほしいのです。感動極まり、熱くなって叫ぶ気持ちは解らぬではないのですが、ホールトーンの消えゆく際まで聴こうとする耳には、やはり邪魔された感が強く残ってしまうからなのです。とは云いながら、ヨーロッパでのライブ録音などを聴きましても、抑え切れない客の拍手や演奏を讃える声などが曲も終らぬうちに聴こえてきますから、これは難しいことかもしれませんけどね。
終演後、娘への土産に横浜生まれのキャラクター、ブルーダル(ちょっと仕事の関係で以前から知っているのです)と、神奈川フィルのコラボである携帯ストラップを購入。ヴァイオリンを弾くダルが可愛い。そして自分への土産にシュナイトさんが振った過去の演奏会のライブ盤CD「ブラームス、第1交響曲」を購入。よい気分でみなとみらいから離れ、野毛へ。立ち呑み屋で一人お疲れのビールはたいへんおいしゅうございました。
11:59 PM permalink | classical music | comments (8) | trackbacks (0)
国内のオーケストラを聴くなど、何十年ぶりのことでしょうか。最近出掛けたクラシックのコンサートは、小さなホールで行なわれる室内楽やソリストのものばかりになっておりました。
これでも学生の頃は、在京オーケストラの定期会員となり、毎月の定期演奏会へ、上野の山へ、そう東京文化会館の5階席へと足しげく通ったものでした。生のオケの音を徹底的に聴いて、自分のものにするために。
最後に国内オケの音を聴いたのは、記憶が正しければ、86年か87年頃、二期会オペラの席で、若杉弘氏が都響あたりを振ったベルクのオペラ「ヴォツェック」でしょう。来日オケではヨーロッパ室内管弦楽団(クリヴィヌ指揮)を出来たてのオペラシティでのことですから、これは96か97年頃のことと思います。(あ、レニングラード・バレエの伴奏は供に来日した劇場オケだったから、それが最新でした。2002年のこと。)
このような出不精なわたくしですが、10月17日の金曜日は、神奈川フィルハーモニーを聴きに、みなとみらいホールまで出かけたのでした。
在京オケの定期会員だったころ、往時の神奈川フィルハーモニーは外山雄三氏が常任指揮者だったはずですが、一地方オケとしか感じておりませんでした。その一地方が、いまやわたくしの地元となっているのです。
そしてこの晩に、わたくしをみなとみらいへ向かわせたのは、昨年、同オケの音楽監督に就任しましたドイツ人、ハンス=マルティン・シュナイト氏とのコラボがたいへん素晴らしいとの風の噂によるものでした。
シュナイトさんは、ドイツ国内、殊にミュンヘンを中心とした南部ドイツにおいて、数多の業績を残されているとのことで、故国の音楽演奏にはたいへんな自信があるのでしょう。この晩のプログラムは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調(作品61)と、ブラームスの交響曲4番ホ短調(作品98)という重量級の2作品。こんなプログラム、自信がなきゃぁ組めません。
さて、会場のみなとみらいホールも初めて訪れます。98年に出来たホールですから、そろそろ響きも馴染んでいるでしょう。開演を知らせるブザーやベルが、此処では船がでるときの銅鑼の音に代えられており、なかなか洒落たホールです。
神奈川フィルのメンバーたちが登場してきました。チューニングを終え、協奏曲のソリスト、竹澤恭子さんが入り、最後にシュナイトさんがよちよちとした歩みで指揮台に向かいます。客席にもにっこりと微笑む姿は、こんなことを云ってはたいへん失礼なのですが、とても可愛らしいお爺いちゃまといった風でございます。
ベートーヴェンの協奏曲は、冒頭、ティンパニーが柔らかく5連打して最初の主題が始まります。
11:59 PM permalink | classical music | comments (0) | trackbacks (0)
(click on the image for enlarged)
"深川ぶっかけ景(2)"
Aug '08, @Eitai 2, Tokyo.
Taken with the Nikon new FM-2 with the Nikkor 135mm f2.8 lenz.
Fuji Neopan 1600 Super Presto @EI 800, dev in Kodak X-tol (1:3)
Fuji Varigrade WP AM, dev in Home brewed D-72 (1:2)
涼しく穏やかな気候になっておりますから、掲載写真を寒々しく感じていらっしゃるかもしれませんね。
写っているのは、奥州平泉から参加した神輿。手加減なしに、ぶっかけられております。
10:19 AM permalink | waterscapes | 深川周辺 | comments (6) | trackbacks (0)