« それを開くと、あらたな世界が広がって、、、(1) | main | それを開くと、あらたな世界が広がって、、、(3) »
May 25, 2008
前回、「誰も示していない世界を創造する」ことは、表現行為の前提であると記しました。音楽に限らず、写真においても、今まで誰も見たことがない世界を、世界観を、写すこと。わたくしは写真を撮り始めた当初から、このことを目指しておりました。
ところが、具体的な映像イメージを伴わず、ただ「誰も見たことがない」という言葉だけがぐるぐると頭の中を廻るだけの期間がすいぶんと長くございました。
世界のありとあらゆるものは既に写真に撮られているのです。それでも「誰も見たことがない」事象を写すことは可能なのだろうかと、何度も絶望的な気持ちになりました。
ところが昨今、わたくしなりの表現が可能かもしれないという感触があるのです。
ここに至るには、写真の世界とはかけ離れた、文学や、音楽、または人々の話し、そういったものの中から少しづつヒントが見えてくるようになりまして、あるアプローチによって、とある事実と、とある現象をつなぎ合わせ、わたくしの心象を表すことが可能なように思えるのであります。
わたくしの作品づくりはここにきて、ようやっと具体性をおびることになりました。完成には、またしばらくの時間が掛かることでしょうが、日々の喘ぎにも具体性が伴う分、解決への道筋も見えていることになり、虚空を掴むような状態でないことが随分と楽に感じられます。
これは、あくまでもわたくしの場合ですが、表現を為す人は、多かれ少なかれ斯様な自己との戦いを経て、作品を、誰も示していない世界を創造する行為から、生み出していっているのではないでしょうか。
posted by mniijima : May 25, 2008
trackback
trackback URL for this entry:
http://www.mniijima.com/across/cgi/mt/mt-tb.cgi/287