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March 7, 2008
JR中央線で、新宿から西に向かいますと、中野区、杉並区、武蔵野市と、市区を越えてゆきます。
わたくしは5歳のころより、20年弱を、武蔵野市で暮らしておりましたから、其処は、云わば、わたくしの故郷なのでございます。
かつて中央線文化圏なる一種の流行語がうまれ、数種の本が出版されておりました。もっとも売れていたかもしれません三善里沙子さんによる「中央線なヒト―沿線文化人類学(小学館文庫)」を、その当時読んでみましたが、なるほど解る気もいたしますし、斯様にカテゴライズされることを嫌うのもまた、中央線人気質なのではないかと思ったりもするのです。
関東大震災以降、宅地として、人口が増してきましたこの辺り、昭和の時代もだいぶ進みますと、駅前には日用品、食料品を安く調達できる店、大型のスーパーや百貨店に加え、古書店、中古レコード店など、わたくしのような者の心をくすぐる店舗が多く出来ており、そのうちのいくつかは既になく、いくつかはいまだに健在なのでございます。
また、このあたり、喫茶店の充実も殊更挙げておかなければなりません。
吉祥寺で、よく時間を過ごしたのは、プチロードという伊勢丹新館脇に沿う小路にございます、いくつかの店。「スクラッチ」「ボニー&クライド」「モア」、そして「ジョンヘンリーの書斎」という4店舗。実はこの4店舗ともジャズ評論家の寺島靖国氏のお店であると知ったのは、かなり経ってからでございました。食事もおいしいですし、夜は酒が飲めるので、ずいぶんと利用させてもらいました。わたくしが高校生のころからございますので、もう老舗の喫茶店と呼んでもよいのかもしれませんね。
そして寺島氏といえば、俗に近鉄裏と呼ばれます風俗店が建ち並んでおりましたエリアに、いまはそういう店も少なく、近鉄は三越にとってかわった場所ですが、「MEG」という頑固なジャズ喫茶を開いていらっしゃいます。かつては私語禁止の、ジャズを聴くために入店する方々のための敷居の高いところでございましたが、最近はそんなことはないようで、おしゃべりにも寛容なようですし、生ライブもやっていらっしゃいます。拙サイトSound Of Silenceにて掲載をさせていただいておりますトロンボーンの志賀聡美さんは、よくこの「MEG」でライブをされていらっしゃるのです。
その「MEG」の隣は、クラシック喫茶「バロック」。バッハとモーツァルトにおいて、彼らが生涯作った楽曲の全てが、SPとLPレコードで揃っていると窺ったことがございますが、バッハはBWVナンバーで1100くらい。モーツァルトはケッヘル(K)ナンバーで600超の曲がございますから、いずれもすごいコレクションです。
この隣り同士というのは、吉祥寺ではロック喫茶「赤毛とそばかす」とジャズ(フュージョンが多かったように思います)喫茶「アウトバック」もそうでした。両店舗とも、いまはもうございませんが(アウトバックはダイニングバーとなって別の場所で営業されているようです。)、隣り同士で競うかのように大音量でレコードをかけていたことを思い出します。
どうも、わたくしの場合、喫茶店のお話しでも音楽系の店に偏ってしまいますが、上記プチロードの4店舗は、オーナーがジャズ評論家というだけで、店内でかかっているジャズはあくまでもBGMの範疇を超えず、音量も適度でございますから、(ジャズに)興味がない方が、ひとりで、またはグループで入店されても、素敵な時間を過ごせることと思います。
posted by mniijima : Mar 7, 2008
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comments
こんばんは。
ジャズ、いいですね。
実は私もやっと嫁に行くことになりました。
お相手の方が、ジャズとクラシックが猛烈に好きな方です。
気がついたらジャズとクラシックのコンサートに行くことに
なってました。(笑)
私ももう少ししたら東京人になります。
色々なコンサートに行くのが楽しみです。
by kumiko : March 10, 2008 8:28 PM
kumikoさん、
なんと! それは、おめでとうございます。
そうですか、東京にいらっしゃるのですね。そして、ご主人になられる方は、ジャズとクラシック好きですか。きっと、たくさんのコンサート・デートをされるのでしょうね。
どうぞ、すてきなご家庭を築いてくださいませ。お幸せに!
by M.Niijima : March 11, 2008 12:43 AM
昔々、"meg"のレコードコンサートで行われた余興のブラインド・クイズ「ピアニストは誰だ!」で当時新進ピアニストのスタンリー・カウエルを当て、チャールス・トリバー&ミュージックインクのLP(トリオレコード提供の視聴盤)を戴いたことがあります。次のポールブレイも直ぐに分かったけど、君は一度当てたから駄目と答える権利を与えられなかった。今はもう、あれ、あれとか直ぐに固有名詞が出てこないですが...。
レコードコンサートの解説は慶大教授でジャズに関する雑文を書いていた故・鍵谷幸信氏、「山口さんちのツトムくん」でマスコミに登場する前のみなみらんぼう氏も来ていて、鍵谷氏に武蔵野詩人のみなみ氏と紹介されていましたが、彼が何を言ったのかは全く記憶に残っていません。
去年の暮れ大学の観劇会で吉祥寺シアターに行く途中でチラリと"meg"の看板を見て、そのうちまた訪れてみようと思いながら未だ実現してません。
吉祥寺はファンキーやアウトバックを経営していた野口伊織氏も亡くなり、ジャズ喫茶は"meg"が残ったという感じですね。
by iGa : March 13, 2008 1:56 AM
iGaさん、貴重な「meg」での体験談をお寄せくださいまして、ありがとうございます。
なにせ、わたくしがジャズ喫茶や、ライブハウスなどへ行けるようになったのは(高校生のころからですから)80年以降なのです。それでも頻繁にというわけにはいきませんでした。
より活気があった、70年代や、それ以前のシーンをご存知の方のお話しは、たいへん興味深く、わくわくする思いで、拝読させていただきました。
お恥ずかしいところですが、わたくし、スタンリー・カウエルをきちんと聴いたことがありませんでしたので、ちょっと旧譜を求めてみようと思います。(確か、同じスタンリーである、ベースのクラークと一緒にやっていた人という印象があります。)
そして「ファンキー」もあった! と思い出しました。最初はパラゴンって、どんな音がするのだろう?という興味から入店した記憶がございます。「赤毛とそばかす」でパラゴン経験をする前に、「ファンキー」で初体験をしたのでした。
by M.Niijima : March 13, 2008 2:33 AM