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February 6, 2008

  20世紀の歌姫たち(2-2)

清水の舞台から飛び降りる心地で購入した2枚組み、2組のLPレコード、「ボズウェル・シスターズ 厳選26曲集」と、「コニー・ボズウェル・リザーブド/ブルー・ムーン」。

「ボズウェル・シスターズ 厳選26曲集」は、現在も多くのヴォーカリストによって歌われております所謂スタンダード・ナンバーが、スタンダードと化す黎明期におきまして効果的なコーラス・アレンジを施されて、多く収録されております。

デューク・エリントンの「ソフィスティケイテッド・レディ」は、コーラス・アレンジ、コニーのソロと、ボズウェル・シスターズの魅力がもっとも表れた内容であるでしょう。

ナット・キング・コールのレパートリーとして有名な、あまりに有名な「スターダスト」。そのキング・コールに歌われる以前の姉妹による「スターダスト」は劇的なバンド・アレンジを伴いながら、ゆるやかなコーラス、ときおり挿入されるスキャット、と緩急を効かせ、さらにベルツリー効果などを加え、とてもゴージャス。

エリントン、「スイングしなけりゃ意味ない」の連射フレーズの圧倒的な恰好よさ、などなど魅力的な歌唱が揃っております。

また、ロックンロール誕生以前の「Rock And Roll」。もちろんロックではありません。これは1934年の映画「Transatlantic Merry-Go-Round(薔薇色遊覧船という邦題があるそうです)」の主題歌でサウンドトラックも大ヒットしたのだそうです。

「George White's Scandals (Part 1~2)」は、ボズウェル・シスターズに加え、ビング・クロスビー、フランク・マン、ミルス・ブラザース、コニーのソロなどによって歌い継がれてゆく楽しい楽曲。トミー・ドーシーのトロンボーン・ソロも恰好いいです。

またチャールストン・アレンジの「Everybody Loves My Baby(みんな彼女が好き)」での3人によるスキャットの見事さも必聴でしょう。

と枚挙に暇なくなってしまいますので、「コニー・ボズウェル・リザーブド/ブルー・ムーン」からは2曲だけご紹介いたします。

LPの巻頭を飾りますのが、有名な「Begin the Beguine」。Aメロのリピートをフェイクを交え、転調後も陰影をよく表す。サビの力強さ。この難しいメロを気持ちよくこなしてゆくコニーの歌唱は、いや、もう、まったく、あっぱれです。

そしてリナ・ホーンも彼女の代名詞的に歌っておりました「Stormy Wheather」。レナと同じ1941年にレコーディングされたテイクです。コニーは、1コーラス目をあっさりと歌い流し、2コーラス目からだんだんと劇的に表現を高めてゆきます。

エラ・フィッツジェラルドが憧れ、真似をしたという、コニーの唱法、たしかに通じるものがございます。

さて、YouTubeには「20世紀の歌姫たち(1)」にてご紹介しましたリー・ワイリーとヘレン・ウォードには、動画がございませんでした。写真をずうっと見せているか、ときおり写真が差し替わってゆく静止画を使って歌を聴くことはできますので、興味のある方は英字で(Lee Wiley, Helen Ward)検索してみてください。
ところが、ボズウェル・シスターズは楽しい動画がたくさんアップされておりました。


The Boswell Sisters - Heebie Jeebies (1932)
まずは3姉妹による素敵なコーラス・アンサンブルをご覧ください。映像の状態もなかなかよいので楽しめると思います。ソロをとっているのがコニーです。


Connee Boswell - Falling Star
コニー・ボズウェルとしてのソロではこちらがおもしろいです。ストーリー仕立てのクリップ。
彼女はずうっと座ったまま(他の動画でも)なのですが、どうやら幼少時にポリオを患ったという説と、事故による後遺症があったという説が混在しており、公式には明かされていなかったのだそうです。


Connee Boswell - Look For The Silver Lining
映像は静止画を利用したものですが、是非こちらも聴いてみてください。コニーの歌そのものの魅力が伝わってきます。


お伝えしましたように高い音楽センスと歌唱技術に支えられたボズウェル・シスターズ、そしてそこから独り立ちしたコニー。この素晴らしいヴォーカリストが残した円熟期の録音で、「RCA女性ヴォーカル1000シリーズ」の1枚、「コニー・ボズウェル/ジ・オリジナル・メンフィス・ファイブ・イン・ハイファイ/BVCJ-38156」は、メンフィス・ファイブによるディキシーランド(・ジャズ)の伴奏もたいへん良いものだそうで(全12曲中の5曲はコニーの歌のないインスト作品)、今回のRCAシリーズで一番の注目作品かもしれません。

posted by mniijima : Feb 6, 2008

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comments

う〜〜〜ん、素晴らしい!
コニーさんの歌い方は ジャズというより音楽の表現になっていますね。良いな〜〜,こういうの。
一音一音 なぜそのように歌っているかが とても良く分かります。

こんなに貴重なこと色々教えて頂いて 有り難いです。
私自身が どんなものをもって「良い歌」と思っているかが ここを読んで 少しずつ明らかになっています。

言葉にできなくとも その時は私の歌が少しでも変わって行っていると思いますので、長い目で見てくださいませ。

by 光代 : February 7, 2008 9:59 AM

光代さん、コメントをありがとうございます。
コニー・ボズウェルの歌唱には、特にソロでは、ジャズ的なコブシまわしが充分感じられて、素晴らしいものがあります。ところがそれ以上に、幅広い音楽性で、聴衆の心を掴むサムシングがあり、それがポップスを好んで聴かれる方々にも受け入れられているのだと思います。

自分にとっての、よい歌を、感じ、認識することは、仰っているように自分の歌へフィードバックされるに違いありません。光代さんの歌を次回聴かせていただく機会まで、楽しみにしております。

by M.Niijima : February 7, 2008 12:57 PM

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