« いま、そこに咲く花(13) | main | いま、そこに咲く花(15) »

December 6, 2007

  いま、そこに咲く花(14)

この季節、紅緋に燃え上がるそめいよしのの木々を、もう何年も見ていながら、それらを写真に撮ったことはございませんでした。なんと云いましょうか、色といい、今にも枝から、はらり、としそうな危うげな緊張は、美としての泰然さをそこに取り付く島もなく孕んでいることが、撮る欲求を抑制しているのだと思います。そうして斯様な美に触れますと、わたくしは、どこかが欠如したもの、またはどこか過剰なもの、撮りたいと思うのはそういったものなのだと殊更明確に気付くのでした。

さて、九段で働くわたくしが神楽坂へ赴くとき、新見附橋を渡り、牛込濠に沿い外堀通りを北東に向かいます。もちろんその道程はささやかな四季を享受しながらの歩みになります。
外堀通りの向こうには牛込の台地が聳えているはずですが、通りに面したビルにより台地が迫っていることはあまり意識できなくなっております。ところが新見附橋と、JR飯田橋駅西口がございます牛込橋の中間あたりで、わたくしは通りを横断するのですが、その向かいには台地への上り坂、逢坂がございまして、其処だけ台地への登り口がぽっかりと開いているように感じられます。

そして此処、逢坂への登り口は日仏学院への入口にもあたっております。
午後、このあたりを歩いておりますと、フランス人の子どもが恰好のよい自転車に乗って先を走るお母さんの後ろを一所懸命に追いかけていたり、おそらくはお手伝いさんであるアジア系の女性に連れられ歩く姿をよく見ることがございます。
実際、逢坂上などの牛込の台地には多くのフランス人が住んでいるのです。これは牛込濠を挟んだ対岸、千代田区富士見にリセ・フランコ・ジャポネ・ド・トウキョウ、すなわちフランス語ナショナル・スクールが在ること(在日仏人の家族に欠かせない環境でありますから)に依ると思います。

posted by mniijima : Dec 6, 2007

trackback

trackback URL for this entry:
http://www.mniijima.com/across/cgi/mt/mt-tb.cgi/234

comments

post a comment




remember personal info?


(you can use some html tags.)