« Star Navigation(8) | main | 仙台堀岸より »

July 30, 2007

  居眠り娘のバレエ観劇

子供たちが夏休みに入りましたこの時期、未就学児も入場可能な公演が開かれます。昨年は新国立劇場での子供のためのオペラ公演(参照:Turandot -vol.1Turandot -vol.2)を観にゆきました。そのときのチケット、実は舞台好きなわたくしの父からのプレゼントだったのです。
そして今年は「バレエを観に行ってこい」ということで、レニングラード国立バレエ団の「親子で楽しむ夏休みバレエ祭り」のチケットを貰いましたので、昨7月29日に「文京シビックホール」へ家族3人で出かけてきました。

わたくし自身、バレエ公演へは久々に訪れます。前回は娘が家内のお腹の中に居りましたとき、5ヶ月目くらいだったでしょうか、同じバレエ団の本公演でございました。コール・ド・バレエ(群舞)が素晴らしいと評判のこのバレエ団でしたから、それなら「白鳥の湖・全幕」でしょうということで、オデット姫やオディールにうっとりするだけでなく、湖畔のシーンでの白鳥たちのシンクロナイズにも息を呑む舞台を楽しんだのでした。

ところで「レニングラード国立バレエ」といいますのは日本だけの呼称でありまして、正式劇場名+団名を日本語にしますと「ロシア国立アカデミー・ムソルグスキー記念オペラ・バレエ劇場バレエ団」ということになります。呼称はソ連邦時代から頻繁に来日しており、レニングラード名称のほうが名の通りがよいことから来たものだと思いますが、街の名がサンクト・ペテルブルグに戻り、もう20年近くになるのですから、いかがなものなのでしょうか。

さて本日の公演はその「レニングラード国立バレエ」のソリストたちによるガラ・コンサート形式、すなわち様々な演目(例えば「白鳥の湖」とか、「エスメラルダ」とか、「ドン・キホーテ」などなど)のハイライト・シーンを集めて行われる特別公演の形式で進行されました。

日曜なのに珍しく早起きをした娘は、13時半の開演前に東京ドーム近くで昼食をとり、お腹がいっぱいで眠くなってしまったのでしょう、なんと開演2演目めの「白鳥の湖、グラン・アダージョ」のシーンにて、転寝を始めてしまいました。あ~あ。次の演目「同じ白鳥のパ・ド・カトル=4羽の白鳥」で家内に起こされたものの、少々不機嫌でございましたが、プーニ作曲の「エスメラルダ」にてタンバリンを用いた振り付けを見ますと俄然目を光らせたり、終いには他のお客さんと一緒になって「ブラボー!」なんて叫んだりしておりまして「おまえ、わかってんのか?」と突っ込みたくはなるのですが、娘なりに楽しんではいたようでございます。帰宅してからは見よう見真似でレベランス(バレエ式のお辞儀ですね)をやったりしておりました(笑)

ところで、わたくしも、わたくしなりにかなり楽しませていただきました。バレエ公演は全幕ものに限ると思っていたのですが、いやいやガラ形式もなかなか良かったのでございます。すなわち多くのソリストたちによるソロをふんだんに観ることができるのですからね。
それもこのバレエ団のプリマでありますイリーナ・ペレンさんをはじめ、クラスとしてはその直下のソリスト(本公演でもソロを踊ることができる実力者)たちによりますので、たいそう贅沢なガラなのでございます。

確かにプリマであるペレンさんは安定した芯をお持ちで素晴らしかったのですが、わたくし個人的にはミンクス作曲「ドン・キホーテ」でキトリ役を、休憩を挟んだ2部、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」ではフロリナ王女役を踊りました、ソリスト、アナスタシア・ロマチェンコワさんにBRAVOだったのでした。とにかく動きが柔らかく、優しく流れるような時間を作るのです。
例えばダイナミックなダンサーと云われる、今回ではドリゴ作曲「タリスマン」や「眠れる~」ではリラの精役を踊りましたオリガ・ステパノワさんは、フェッテ(回転)での速さが目立ち、確かにダイナミックで舞台栄えすると思います。
ところでロマチェンコワさんは、例えばパ、ステップ中の止めや、パ・ド・ブーレ(つま先立ちで細かくステップしながら移動する、その動きは至極複雑。)などの動きと止めがことごとく柔らかく、観ていてうっとりとしてしまうのでした。
そして「ドン・キホーテ、グラン・パ・ド・ドゥ」にてキトリ役を担っているわけですから、連続32回のフェッテ(正式名称をグラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナンと云います。名称だけでも凄そうでしょ。32回連続回転しながら、その回転中に片足を蹴上げる技です。)が待っているのですが、それをも一連の動き同様、流れるように柔らかに決めてくださり、これには割れんばかりの拍手と喝采が彼女に贈られました。
そのロマチェンコワさんの今後にはとても期待してしまいます。行く末はこの団のプリマへと昇進されるのでしょう。そのときにまた彼女の「ドン・キホーテ」を見てみたいと、楽しみができたのでした。

posted by mniijima : Jul 30, 2007

trackback

trackback URL for this entry:
http://www.mniijima.com/across/cgi/mt/mt-tb.cgi/181

comments

post a comment




remember personal info?


(you can use some html tags.)